地域医療科学教育研究センターの取り組みについて 佐賀大学医学部(佐賀県佐賀市)
地域医療の発展に貢献する人材育成を目指し、平成15年度に設置された全国でもユニークなセンター。「地域包括医療教育部門」、「福祉健康科学部門」、「医療連携システム部門」の3部門からなり、大学の地域貢献活動の拠点としての役割を担っている。学生に対し、地域医療の価値や、やりがいを伝えたいという思いで取組みが進められている。
◆京都府の状況
医師の確保が困難な地域などにおける医療体制を確保するため、市町村や主要病院と連携し、総合的な医療確保対策を実施している。地域医療を担う医師・看護士の育成にも取り組んでいる。京都大学で地域医療の教育や研究のための「杉浦地域医療研究センター」がオープンする予定である。
ナースプラクティショナー(NP)について 大分県立看護科学大学(大分県大分市)
医師や他の医療従事者の不足が深刻化する中、平成20年4月、日本で初めてNP養成コースを開設した。「NP」とは、慢性的な患者・軽度な疾患について処置・処方・投薬ができる専門職である。現在の日本では、医療行為は看護師に認められていない。患者の話をじっくりと聞き、生活指導や診察ができるNPがいれば、患者の満足度が高まり、医療確保が難しい地域の医療の支え手にもなるのではないかと期待されている。
学齢期における発達障害児の支援について 佐賀県嵯峨総合庁舎(大分県大分市)
普通学級では対応の難しい発達障害児に特化した学外支援に、都道府県が直接取り組む全国でも珍しい事例。佐賀県では、発達障害児に対応できる教員がほとんどいない状況の中、発達障害に詳しいNPO法人「それいゆ」に運営を委託し、総合庁舎内に場所を提供し、「フリースクールSAGA」を開設・運営している。
◆京都府の状況
平成19年度に発達障害児支援センターを開設、相談支援体制を強化した。平成20年度から5歳児を対象にしたスクリーニングや相談・事後支援の充実など、発達障害児早期発見・早期療育支援事業や、障害者校以外の府立高等技術専門校において、発達障害者を対象に職業訓練に取り組んでいる。
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