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1998年12月11日 京都府議会12月定例本会議・一般質問

「地元西京区と京都府政を結ぶパイプ役として、福祉の向上と京都府政発展のため誠心誠意、精進努力をしてまいる覚悟でございます」との冒頭あいさつ後、人々の暮らしを取り巻く諸問題について概説。「極端な少子化による総人口の急減と高齢化は、経済の活力を低下させ、また、公的年金や医療保険制度の長期的展望に暗い影を投げ掛けており、家庭でも高齢者の介護を誰がするのか不安感が高まっているのであります。社会の問題解決能力を衰退させているのであります。」「女性が専門的な職業生活を続けたいと思っているのに、結婚して家庭を持ち子どもを産んで育てようとすると、仕事を辞めなければならないのは、社会の仕組みのごこかに欠陥があるからではないでしょうか。そうした欠陥のしわ寄せとして、家族のあり方にゆがみが生じ、そのゆがみは子どもの教育に持ち込まれ、職業にかかわる社会的地位に目を奪われ、有名大学に進学するための知識の詰め込みにエネルギーを使い、人間としての成長、人格の形成を阻害してきたのではないでしょうか」など、諸問題が相互に関連し合っているとの見解を披露。続いて、一つ一つ問題を取り上げての具体的な質問へと移りました。

【子育て支援問題の現状と今後の見通しについて】
まず、少子高齢化問題に触れたこんどう永太郎氏は、原因の根本に社会システムの不備があると指摘。「現在の社会制度のままで少子化が急速に発展致しますと、企業の投資活動が停滞し、個人が働いても報われない停滞した社会になっていく危険がある」との有職者会議の報告書案を紹介したうえで、子育て支援計画がどのように実施・展開・運用されているのか、さらに本計画の見直しを含めて今後の見通しはどのようになっているのか、問いかけました。これに対し、荒巻京都府知事は、「幼児教育の実践を通じて深い洞察をもっておられますこんどう議員の、この問題に対しましての基本的なご認識には、私もまったく同じ思いでございます。」と述べたうえで『京都府子育て支援計画(きょうと未来っ子21プラン)』『親子のふれあい推進事業』など、各種施策の現状と今後の展望について答弁。懇話会の助言を取り入れたり、計画の点検を常に実践したりしながら、子どもを産み育てることに夢がもてる社会を目指していくことを約束されました。

【京都府における学級崩壊現象の実状について】
次に、教育問題について質問したこんどう永太郎氏は、「今日の日本の教育問題は、産業の構造的変化・サービス産業の過剰な発展、情報過多などによる急激な社会変化によって、家庭が果たしてきた子育ての機能が外部化するような世の中の変容がみられます」との見解に続いて、「大人の幼児化、自立出来ない大人のペット化の進行とともに子どもの大人化が進み、幼児化した大人が、大人化した子どもの教育をしているといった奇妙な逆転現象が日常化している」との専門家の分析を紹介。さらに、最近、注目を浴びている学級崩壊を取り上げ、京都府における現状について問い質しました。この質問に対する答弁に立った武田教育長は、「本府におきましては、小学校において、授業規律が一時的に乱れたり、管理職や他の教師が担任教師の指導を応援するなどの事象が数例見られるところでございます。京都府教育委員会といたしましては、教育研修の充実によって指導力の向上を図り、児童・生徒一人一人が学級のなかで安定した気持ちと存在感をもって、学習や生活ができる、適切な学級運営が行われるよう指導しているところでございます。」と報告。「今後とも、教員研修の充実を図るとともに、自ら学び、自ら考え判断し行動する、いわゆる「生きる力」の育成に努めてまいりたいと考えております。」と展望を述べられました。

【京都府第二外環状道路、西羽束師川と新川の進捗状況と今後について】
最後に、地元の交通・治水対策にからんで、京都第二外環状道路の整備推進と、西京区における桂川右岸の治水対策に言及。「地元に住みます、一府市民として、また、地元議員としてお尋ねします」との前置きに続き、京都市西部地域の基盤整備、地域振興への地元の期待を伝えるとともに、西京区が位置している桂川右岸地域における土地利用と水害の歴史を紹介し、両事業の進捗状況と今後の見通しについて問い質しました。そして「府・市協調の立場から、また、子どもたちが川に遊ぶ機会を促進し、子どもの自然体験を推進する施策と連携し、水辺の楽校づくりに格別のご協力を賜りますよう要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます」と締めくくりました。これに対する答弁に立ったのは馬場土木建築部長で、京都第二外環状道路に関しては、大山崎インターから沓掛インターの区間と、久御山インターから大山崎インターの区間について、路線測量が完了している区間と、用地の先行取得の状況について報告。西羽束師および新川の改修については、河川の拡幅や河床の掘削などの改修の状況について報告、「今後も、下水道事業とも連携を図り、治水効果が早期に発揮されるよう、府市協調しながら、積極的に事業を促進してまいりたいと考えております」と結びました。始めての質問ということで、冒頭こそ緊張した面持ちが見受けられたものの、荒巻府知事より教育問題に対する認識の深さの評価をいただくなど、今後の活躍が強く印象づけられる一般質問でした。


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